重大クレームが大満足に変わるまで(2)

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その当時、私は別系統のサポート業務に入っておりました。
(この業務も重大クレームだったのですが、これについてはまた別の機会で書きたいと思います)
さらにまだサポート専属部署の立ち上げ前で、私のみがサポート専任で動いている状況でした。そのため、リリースしてからもプロジェクトマネージャとシステムエンジニアの2名体制で業務に当たっていました。PMとSEなので当然他に新規案件を持っており、どうしても一度リリースした案件よりは新規案件が優先になってしまいます。そのため、放置状態になることも多く、事態が悪化して、さらに触れなくなり、ますます悪化していくという悪循環でした。
どうにも身動きが出来なくなった状態で、私へのサポート引継ぎが行われたのです。

最初は大変でした。何しろ要件定義がまったくなされておらず、書類がほとんどない状況で、何がどうなっているのかがまったく判らないのです。現物が仕様だ、というひどい有様で、最初に手がけたのは自社システムが全体システムの中でどのような位置にいるのか、どのような役割をしているのか、ということを把握することでした。つまりこうした本来あるべき書類すらなかったわけです。

全体を把握している最中もトラブルが発生します。本来やってはならないのですが、これについては当座しのげるだけの改修で対応し、とにかく何が問題でどうしてこうなったのかを把握することに努めました。ひとつ壁にぶつかると社内で状況を知っている人を捉まえて聴くということを繰り返し、前回述べたような問題点を把握するまでに約半年もかかってしまいました。

(続く)