サポートのアウトソーシング

この記事は約2分で読めます。
記事内に広告が含まれています。

一時期、サポート業務全般を外部委託するアウトソーシングが流行しました。私もアウトソーサーであるコールセンターにいたことがあります。雑誌が「サポートランキング」を特集し始めたのもこの時期のことで、こちら側の対応品質やクレーム時の対応マニュアルは一切変わらないのに発注元の考え方が少し違うだけで、雑誌などが特集する「サポートランキング」の結果に大きなばらつきがあったのは面白い経験でした。電話やメールによる一次対応が一番のウェイトを占めているように思われがちですが、実際には発注元企業のサポートに対する考え方に大きく左右されます。

このBLOGでも繰り返し書いていますようにサポート業務というのは誰でも出来るようで実際には誰でも出来る業務ではありません。誰にでもできるのは対顧客相手の電話1次対応くらいです。あとは発注元に戻してもどうにもならないような電話を管理者が交代して対応するくらいのレベルです。ですから外部に出せるのは実質的に電話対応部分のみです。

しかし、発注元によってはサポート業務を全て出したつもりになっているところもあり、よほどのことがない限り、コールセンターで全てクローズするように厳命されていたケースもありました。アウトソースのコールセンター側は外部ですし、応えられる内容にも限りがあるので、どのお客様に対しても諦めてもらうまで謝って謝って謝りつづけるしかありません。ところがこうしたケースをすぐに発注元へエスカレーション出来れば、後は発注元でどのように対応するかを検討できるわけです。このように発注元の体制や考え方によって、対応者が同じなのにサポートに対する評価が大きく変わります。

私自身は例え顧客電話対応であっても外部にはあまり出さないほうが良いという考え方です。すぐに対応が出来なくなるほか、アウトソーサーによってはあげるべきクレームを上げて来ないことが多々あります。どうしても一次対応をアウトソースしたいのであれば、自分たちの社内にセンターを構築し、一次対応者とその人事的管理をする人だけを外注化するのが一番です。