サポートは金食い虫か

この記事は約2分で読めます。
記事内に広告が含まれています。

サポートというのは稼がない部門として扱われることが多いのが現状です。話をいろいろ聞いておりますと経営が厳しくなると真っ先に切られるのはサポートです。そして、多くの企業で「サポートは金食い虫」として、営業やプログラマ、システムエンジニアなどの兼務になるか、アウトソーシングされるのが大多数です。

しかし、サポートこそ専任でしっかりと担当者を育てていくべき業務です。サポートというのは営業のような相手によって対応を判断して変える力とプログラマなどのような技術的な背景、両方が求められる特殊な業務です。サポートが接する相手は、お客様と機械の両方だからです。こうした側面から見ると類似の業務としてはセールスエンジニアがあげられるかもしれません。セールスエンジニアはどちらかというと導入時点における人と機械の橋渡し的な業務ですが、サポートエンジニアは導入後の人と機械の橋渡し的な業務です。知識や業務は似ているのにサポートエンジニアがあまり注目されず、セールスエンジニアは専門職として引く手あまたです。これは単純に目先のお金で判断されているからでしょう。

確かに一見するとサポートエンジニアというのはお金を稼いでこないように見えるかもしれません。しかし、保守費用として年間にいくばくかの金額をいただくことが出来るかどうかはサポートエンジニアの能力にかかっています。多くの企業が保守費用を払いたがらないのはサポートエンジニアという専門職が確立しておらず、兼任でごまかしているために対応に満足できない事例が多すぎるからです。しっかりとしたサポートエンジニアを抱えていればきちんとした保守を実施することが出来、その分で毎年保守費用を受け取ることが出来ます。実際、私は打ち切られそうになった保守をサポート対応で回避してきました。保守費用は多くの場合、営業の実績になりますが、サポートエンジニアの質やレベルによって左右されることを理解すべきでしょう。

そして、定期保守を契約して専任の担当者がいれば「定期点検」という名目で定期的に客先へ訪問することが可能になり、新システムの導入などといった「次の仕事」を知るチャンスも増えてきます。

しっかりとしたサポートエンジニアを持つことはけして金食い虫ではなく、むしろ新しい業務への拡大につながると考えます。